-EAドリーム-30万を約60倍にしたある物語
第十一話「EAオフ会と暴露話」

road-to-20-million

前回はこちら

「さあ、行くか」

ある土曜の夕方、俺は家から出た。

今日はEAオフ会の日だ。

待ちに待っていたか、少し緊張していたか。

俺は六本木の指定された店へと向かった。

「○○で予約しているのですが」

「あちらの個室になります」

ドキドキ・・

俺は個室の部屋の扉を開けた。

「初めまして」

そこには俺以外既に全員が集まっていた。

時間ぴったりに着いたが、皆早めに集合していた。

30代くらいの人が多く、50歳くらいの人もいた。

「こんばんは。オフ会主催者のRです」

俺はEAオフ会を主催した人に挨拶された。

髪は少し長めで、IT企業に勤めていそうな雰囲気だった。

「初めまして。esです」

周りの人達にも挨拶をした。

自営業の人が3割、会社勤めの人が7割だった。

皆、良い感じの人達で、俺は安心した。

「esさんは何している方なんですか?」

「大学生です」

「え、大学生がEAやっているんですか?すごいですね」

当時はまだEAは一部の人しか知られていない領域だった。

そこに大学生がいるのは珍しかった。

こういうのは本人にはあまり自覚がないものだ。

「では、皆さん乾杯しましょう」

酒が入り話しやすくなる。

普段はEAのこと、FXのことなど話せる人はいない。

共通の話題があることは、皆にとって楽しい時間だった。

しかし、一方で皆当たり障りのない会話しかしていない。

様子見。

そんな感じがした。

どこまで話そうか。

皆そう思っているような気がした。

なぜなら

優位性のあるEAが皆が使うと

業者が対策をしてきて勝てなくなる

当時はそんなことがよく起こっていたのだ。

だから、良いEAの情報は広まってほしくない。

そんな空気がこの界隈にはあった。

それがこの飲み会の場にも少しあったかもしれない。

そして、俺も情報を持っていた。

俺が使っているEAは

日本でも世界でも

まだ誰も知らない最強のEAだと自分では思っていた。

それを簡単に人には言えなかった。

また、勝ち報告や負け報告

生々しい話はリアルだと言いにくい・聞きにくい

そんな思いも皆あったのかもしれない

しかし、そんな場の空気は突如変わった。

オフ会主催者のRさんが突然こう言ったのだ。

「さて、そろそろ色々ぶっちゃけますか」

「こういうのは自分から言わないと始まりませんからね笑」

俺も含めて、何人かは言いたいことをすぐに理解していたようだった。

「○○は実はめっちゃ良い」

「××は設定を△△にするとすごく良い」

「▢□は流行っているけど全然ダメ笑」

「先日▢□で100万消えた笑」

Rさんは色々なEAの話をし出した。

優れたEAのこと

EAの設定のこと

流行っているEAのこと・・

正直、俺も知らないことが多かった。

Rさんに乗って

色々な人がぶっちゃけ話をしてきた。

中には一部、ついていけていない人もいた。

この辺は主体性を持って

EAで勝とうとしているか否かが出ていたように思う。

主体的に何かをやっていれば、自ずと語れることはあるものだ。

そして、俺も流れに乗ってぶっちゃけた。

ここまでぶっちゃけ話しが出たから

俺も何か情報を提供したほうが良い気がしたんだ。

「フリーのEAでめっちゃ良いのがあるんですよ」

「○○って知っていますか?」

俺はEA名を告げた。

「何ですかそれ?」

「聞いたことはあるような・・」

やはり誰も知らなかった。

「実は設定弄るとめっちゃ強いですよ。このEA」

「へー面白いですね」

どうやら俺も価値ある情報を提供出来たようだ。

飲み会はあっという間に終わった。

この日は解散となったが、色々な情報を持っていた人達は

後日また、集まることになった。

バックテストの結果や設定ファイルの共有、

リアルフォワードの結果の共有をやろうという話になったのだ。

皆もっと勝ちたかったんだ。

そして、後日また集まった。

そこには飲み会には参加していなかった

EA使いでFX専業の有名ブロガーの人も来ていた。

裏では色々なところで

この界隈の繋がりがあることを知った。

そして、様々な情報をいつでも共有出来るようにするために

ネット上でフォーラムが設立された。

皆、EAのセットファイルをアップしたり

バックテストやリアルフォワードの結果をアップした。

しかし、俺はそれらを見ててもあまり興味を惹かれなかった。

「確かにすごい結果もあるし、購入してみたいEAもある」

「けど、俺が使っているEAが一番強いような・・」

そんなことを思いながら

俺は自分が使っていたEAの

バックテストの結果を貼った。

皆驚くかもしれない。

そんなワクワク感もちょっとあった。

しかし、誰からも返答はなかった。

「リアクション薄いな」

「まあいいか」

俺はあまり気にせず、他の人がアップした無料EAをDLしたり

良さそうな優良EAを購入したりした。

そして、実際に稼働させてみた。

しかし、動きをみていても

どうしても自分が探してきたEAが一番良いように思えた。

だから、俺は結局は自分が使っていたEAを中心に

トレードをすることにした。

そして、しばらくしてからまた後日皆で集まることになった。

戦略会議というよりも

飲み会だ。

EAのことをリアルに語れる時間は楽しかったのだ。

そして、ある日の金曜の夜、

このメンバーのIさんの家で飲み会が開かれた。

「最近きついですねー」

「いやー中々勝てないですよ」

皆、負けていたようだった。

しかし、俺は勝っていた。

俺は自分のEAを引き続き使っていたからだった。

「あれ、皆負けていたんだ」

「まあ俺のEAがたまたま相場にフィットしていたのかな」

そんなことを思っていた。

しかし、突如Iさんが話し始めた。

「いや、esさん、アップしてもらったあのEA凄いですよ」

「他のEAは負けているのに、あれだけ上手く逃げるんですよね」

「あ、やっぱそうですか。あのEAは良いですよね」

分かって貰える人がいた。そう思ったら少し嬉しかった。

どうやらIさんはフォーラムに書かれたEAを全て動かしていたようだった。

そして、俺が紹介したEAが際立って良かったことを発見していたのだ。

「え、そんなに良いんですか?」

すると、皆も関心を持ち始めた。

他と比較して強かったということに興味を惹かれたようだった。

そして、次からはこのEAを皆が使い始めた。

そして、このEAが優れたパフォーマンスを出すことを知った。

そして、皆が使い始めると色々な意見が出るようになった。

「もっとこういうフィルターがあれば良くなるかも」

「他のEAのロジックを組み込んだら面白そう」

そして、我々は

そのフリーのEAを改造することにした。

我々のメンバーには職業がエンジニアの人が2人おり

コードを書いてくれたのだ。

俺が当時、挑戦しようとしたけど諦めたことだ。(今思えば勿体ない!)

そして、俺たちは共同でそのEAの改造をしていくことになる。

この発想が俺たちの収益を

加速度的に増加させていくことになる

大きなきっかけになったんだ。

続く

第12話