-EAドリーム-30万を約60倍にしたある物語
第七話「学生ローンでデイトレ」

road-to-20-million

前回はこちら

「学生でも金って借りられるのかな」

俺は学生ローンのことが気になった。

「いや、流石にまずいよな」

「業者から金借りてデイトレやるのは流石にやりすぎ・・」

俺は留まった。

しかし、どうしても気になった。

「あの仕手株で一発勝負するだけなら問題ないんじゃ・・」

「いや、でも決算発表前に仕込むってことは株を翌日に持ち越すことになる」

「上場廃止も噂されている株だし、持ち越して上場廃止したら借りた金返せないぞ」

「でも、そんなピンポイントで上場廃止なんてまずないよな・・」

俺は迷った。

損したらまたお金がやばくなる。

そういう迷いもあったが

もはやギャンブルのために金を借りるという行為自体

自分の常識に引っ掛かったところもあった気がした。

「とりあえず、学生でも借りられるのか調べるだけなら良いだろう」

「それで無理ならそれでいいし」

俺はとりあえず調べてみた。

そして、

2chの「学生ローン」

というスレッドで調べ出した。

思いのほか

学生ローンのスレッドは

かなり書き込みがあった。

「学生で金借りたい人って結構いるんだな」

俺は自分の行動がそこまで変ではないような気がした。

そして、そこでは沢山の金を借りるための

知識・情報が書かれていた。

まず、消費者金融というのは

業者間で顧客情報を共有しており

顧客が他社からどれくらい借り入れがあるのか

リアルタイムで共有しているというものだ。

そして、当然ながら

他社で沢山お金を借りている人は

リスクが高いため

お金を貸し出さない。

俺はそういうことを初めて知った。

大学3年でその知識を得たのは

早いほうなのかもしれない。

そして、

業者ごとに審査基準も異なる

ということが分かった。

A社は他者から借り入れがなければ30万くらいは貸してくれる

B社は15万くらいしか貸してくれないが、他社から借り入れがあっても貸してくれる

等だ。

俺はそれらの情報を元に

沢山の金を借りられる戦略を立てた。

つまり

最初に、他社から借り入れがないと貸してくれない業者で借りて

その後、他社から借り入れがあっても貸してくれる業者で借りるのだ。

さらに、カードを作ればATMで金を借りられる業者もあり

他全ての業者で借りた後に、無人のATMで借りれば審査に引っ掛かることもない。

結局、

俺はこのような戦略を立てて

複数の業者を回り金を借りることにした。

学生ローンで金を借りたい人が沢山いるのを見て

金を借りることへの心理的ハードルが下がったからだった。

そして当日、俺はある駅に降り立った。

高田馬場だ。

高田馬場には沢山の学生ローンの業者があったのだ。

「はあ」

「なんということだろう」

俺はよくある夕方のニュースの特集番組を思い出した。

パチンコ等にハマって、借金してでもパチンコをしてしまう

人達の特集だ。

俺はそういうのを見ていて、全く別世界の人達だと思っていた。

パチンコには全く興味なかったし

自分がそんな風になるとは夢にも思っていなかった。

しかし、今まさに

俺は学生ローンを数軒回って金を借りた後に

その金を株にぶっこもうとしていた。

俺もパチンコ依存症の人達と同じだ。

「俺がこんな風になるとはね」

そう思いながらも、俺は学生ローンの業者に入った。

「ゼミで海外に行くんですが、そのお金が必要になって」

最もらしい理由を述べて、俺はお金を借りたい理由を話した。

ギャルっぽいお姉ちゃんが店員の業者もあれば

普通の社会人っぽい人が店員の業者もあった。

俺は結局4社周り、

総額105万の金を借りることが出来た。

(うち一つは、ATM用のカードだけ作って、後で引きだした)

「流石にこの金を無くすのはまずいぞ」

俺はかなり慎重になっていた。

そして、某仕手株の決算発表前に仕込む戦略を行おうとした。

かなり迷いはあった。

その企業の決算発表予定日は公開されていなかった。

そのため、俺はその企業に決算発表予定日をメールで確認した。

今までの発表の時期的に

そろそろだと思ったのだ。

しかし、メールは返ってこなかった。

「メール来ないな」

「まあいいか・・・やっぱ止めておいたほうが良いよな」

俺は流石に業者から借りた金でやるのは怖く

メールが返ってこないのを理由にその株を買わなかった。

そして、その翌日の株式市場が引けた後だった。

その企業の決算発表がされた。

「あ、出たぞ」

「出てしまった・・」

「株買っといたほうが良かったかな・・」

俺はやっぱり買っておいたほうが良かったんじゃないかと

少し後悔した。

そして、その翌日

株式市場が始まる。

その株は

急騰していた。

前日60円の株は85円まで値上がっていたのだ。

もし、前日に100万分仕込んでおけば

40万程の利益が出たことにある。

「うお、やっぱりめっちゃ上がっている!」

「俺の戦略は間違っていなかった」

「くそ、どうして買わなかったんだ・・」

85円をつけた株価はさらに値上がっていった。

・・・86円

・・・87円

・・・88円

ストップ高(1日の最大値上げ幅)直前まで値上がった。

「くそ・・・なんでだよ」

「ああ、ストップ高になる!」

「くそ・・買ったほうが良いんじゃないのか」

俺は条件反射的に88円で約100万円分買った。

「上がれ!」

「ストップ高付けろ!」

俺は祈った。

しかし、

買ってから数分後

大きな売りが出て一気に急落した。

「はあ!?」

「なんで売りだすんだよ!」

88円だった株は、一気に下がっていく。

「ちくしょう!」

俺は持っていた株を全て売り払った。

そして、

-8万程の損失を出した。

「一体なんなんだ」

「もういい」

「止めだ」

俺は全てが嫌になった。

もう株では絶対勝てない。

俺はこの時完全に悟った。

「-400万か」

この時、全てが客観的に見れるようになった気がした。

「いいじゃないか。残りの大学生活、月20万バイトで稼げばいい」

「ちょっと足りないかもしれないが、残りは社会人になってから返せばいい」

「バイトで一生懸命働くのも良いかもな」

「そこで新しい出会いもあるかもしれないしな」

俺はもう株は辞めようと思えたら

全てが清々しくなった。

心が晴れやかになった。

明日、学生ローンに行って金を全て返済しよう。

今なら利子は大したことない。

それで、新しいことを始めよう。

俺はすごく前向きになれた。

そして翌日、俺は全ての金を返済した。

利子は1万弱程度で済んだ。

「さあて、何のバイトしようかな」

「以前、テレオペやって時給良かったし、またやるかな」

俺は学生ローンを返済後、バイト探しをしてこの日を終えた。

そして、その翌日を迎えた。

バイトを探そうとPCに向かった時だった。

俺はふと思ったのだ。

「唯一勝てそうだったのはCFDのダウの取引だったよな」

「なんであれは勝てたんだろう」

俺はなぜか気になり始めた。

もう相場はやる気は失せたはずだったが

「・・・・」

「相場に明らかな傾向があり、それを元に明確な戦略の元、売買したからか・・?」

俺はそう思った。

そう、ダウは朝4時半から一方に動きやすいという明らかな傾向

そして、それを元にした明確な戦略的な売買

「こういうことが違うものにもまた出来れば、勝つことが出来るんじゃないか?」

「なぜ、ダウには明らかな傾向があったんだ?」

俺は考え始めた。

「・・・そうか。ダウは市場参加者が世界中にいて、大衆心理を反映しやすい」

「株は、市場参加者が少ないから、大口の動向に左右されてしまうことがある」

「つまり、ダウは個別の株より値動きに規則性が出やすいのではないか?」

俺はそう思った。

そして、ロジックは間違っていない気がした。

「ダウのように、明確な傾向が出やすいもので売買すれば勝つことが出来る・・?」

「それはなんだ?」

俺は調べ始めた。

「・・・」

「・・・」

「・・・為替か」

為替は世界中の人達が24時間売買しており

その売買量は株の比ではない。

また、国という大規模な母体の情勢が値動きに反映されるため

値動きに規則性が出やすいとう仮説。

「為替なら、より市場に明確な傾向が出やすいのではないだろうか」

「為替なら勝てるかもしれない」

俺は、株を止めると決断した2日後には

為替で売買することを決断したのだ。

続く